柴田暢さん

1988年生まれ｜秋田市出身｜2019年移住

東京でシンガーソングライターとして活躍するも家族と暮らすために秋田に戻る。
自身の音楽活動と並行して、ボーカルトレーナーとしても活動を開始。

情熱が受け入れられる場所

秋田市内の高校を卒業後、都内の大学へ進学しました。在学中友達に誘われ、クラブで歌う機会があり、そこから音楽活動にのめり込んでいきました。卒業後は就職をせず、しばらくはアルバイトをしながら二足のわらじで音楽活動を続けていました。そして25歳の時にオリジナル楽曲をリリースし、シンガーソングライターとして活動をしていましたが、2019年3月に父親が体調を崩し、家業の材木屋を畳むことになりました。自分の音楽活動を一番応援してくれていたのが両親だったので、このまま自分のやりたいことだけを東京でやっていくのではなく、家族のために秋田に戻ることを決意しました。
最初は秋田に戻ることだけを考えていましたが、少しずつ引越しの準備を進めていくと「仕事はどうやっていけばいいのだろうか？」と不安になり始めました。秋田でも音楽に関わる仕事をやっていきたいとは思っていたので、正直やっていけるか不安で仕方がありませんでした。しかし、実際に移住してみると人の温かさが東京とは違っていました。本気で人と向き合う力、人と人とを繋げる力、繋いでから何かを産んでいく面白さが秋田にはあって、移住前に抱いていた不安はなくなっていました。こんなにも情熱が受け入れられる場所だとは想像もしていませんでした。

そばにいることで感じる安心

秋田に戻り、家族とまた一緒に暮らすようになって、気持ち的に安心できるようになりました。父親は元々体が丈夫な方ではなかったので、東京にいた頃はあと何回会えるのだろうという思いをずっと抱えていました。一人暮らしをしている時の方が正直気楽なところがありましたが、いざ毎日顔を合わせての生活をしてみると、それだけで安心感を感じられるようになりました。父親からわがままを言われてイラッとする時もありますが、毎日顔を見られることで今日は体調が良いのかなとか、そばにいることで分かることがたくさんありました。
それから、秋田での暮らしはストレスフリーです。人と人との繋がりが強いので、人を大切にした分だけ相手も自分を大切にしてくれます。それがとても心地よく、心強い環境となっています。

やりたいことをやっていく勇気

この1年秋田で暮らしてみて、もっとこうなって欲しいなぁと感じていることがあります。それは、やりたいことを思いっきりできる人が増えて欲しいということです。都会とは違って不便なところがたくさんあります。ネガティブなニュースもたくさんあります。その影響のためか、やりたいことがあっても勇気がなく、一歩を踏み出せずに縮こまってしまっている人がすごく多いです。こうなれば良いよね、これやれば良いよねと言うだけはなく、実際に行動を起こせば良いのにと自分は思います。自分がその壁を打ち破っていく、先立つ一人になれればと思い、音楽を通してそういう活動をこれから行なっていきたいです。ボーカルトレーナーとして、秋田の音楽が好きな人、自分の歌にコンプレックスを持っている人などに、音楽や歌をより身近に感じてもらえるようにしていきたいです。楽曲提供もたくさんして、自分自身でもたくさん歌い、多くの人に知ってもらいたいです。それによって生まれる発信力によって、音楽は身近なもので決して特別なものではないということを伝えていきたいです。

移住を考えている人へのメッセージ

まずはきっかけを大事にして欲しいです。それから一歩を踏み出す覚悟を大切にして欲しいです。人生は判断の連続なので、その時々で自分で判断する勇気を持って欲しいと思います。そうやって自分で判断したことであれば、後々どんなことがあっても後悔をしないはずなので。そして、秋田でできないことはほとんどないです。実際に自分も秋田に居ながら、東京と同じように仕事ができています。それから、人の温かさ、美味しいご飯など、秋田にしかない魅力もたくさんあります。大人になって秋田に帰ってくると空気が美味しく、周りの風景が綺麗だと感じるようになりました。

インフォメーション

LIFE SOUND
https://lifesoundnetworks.wixsite.com/website
住所：秋田市牛島東2丁目1-31

ボーカルトレーニングを幅広くやっています。一つのメソットだけを教えるのではなく、人それぞれ悩み、性格が違うので、一人ひとりに合わせたレッスンを行なっています。声や歌のコンプレックスに寄り添って解決していきます。そうすることで、笑顔も上手になり、声の通りもよくなり、日常生活にも良い影響が出てくると思っています。